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 このノートブックは、深見友紀子が原告となった裁判・最高裁パートナー婚解消訴訟の補足説明としてスタートしました。裁判の内容を知らないと理解しにくい文章があると思いますので、興味のある方は、下記サイトまでアクセスしてくださいますようお願いします。
http://www.partner-marriage.info/

 2009年以降のノートブックは、「ワーキング・ノートブック」に移転しました。

中食によって、多忙を乗り切る。

 特に先週以降、忙しさが増しています。
 10日は京都女子大のオープンキャンパス、11日~12日は授業、教授会、学科会議、ゼミわけ説明会、13日~14日は全日本音楽教育研究会(愛知)、15日は朝の10時から夜の21時まで10名ほどにピアノレッスン、16日は久しぶりにたっぷり寝て、午後から月末に沖縄で開かれる日本音楽教育学会でのプレゼンテーションの準備。6月から始めたドラムのレッスンも頑張らなきゃ。「22日の大学院入試の英語の問題を作成してください」と事務からメール。「東京芸大の共同研究の原稿締切は、10月31日ではなくて20日よ」と友人からメール。科学研究費補助金の学内締切は24日! 「科研(カケン)は書けん(カケン)」なんて言っていたのでは研究費はあたらへん。

 その合間を縫って、先週3つの検査を受けました。東山武田病院での乳房のマンモグラフィー・超音波・触診。大学に来た検診車による胃のレントゲン。そして、3ヶ月に一度の歯のクリーニング。
 親しい人たちが効き目があると薦めるものは、すぐに試します。
 発熱しても一日で平熱に戻すというカナちゃんが推薦する、ホメオパシー・ミネラルセット。気のせいか、アクティヴになります。

http://www.homoeopathy.co.jp/

 疲れ知らずの富山の中村先生が30年間愛用しているキョーレオピン。ファイブという高いほうが俄然効くそうです。

http://www.wakunaga.co.jp/product/tsukare.php

 検査やサプリよりもっと大切なものは食事。
 パートナーのSさんといるときは、大抵彼がつくる野菜たっぷり鍋か、野菜たっぷりカレー、豆腐と野菜のうま煮などを食べています。いつの間にか、“彼つくる人”、“私食べる人”になってしまいました。

 私が京都に一人でいるときは、昼はだいたい京都女子大の学食。とてもヘルシー。これで400円。

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 閉店間際の京都四条・大丸で、この2つのお弁当の合計が448円。そして、ほぼ毎日欠かさないチョコレート。
 専業主婦の位置を危うくした中食産業。私はそのおかげで、京都で一人でいるときも食べることに困らないです。

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 私だけが京都にいるときは、京都のマンションのキッチンはあまり使わないから、ほとんど汚れません。その間、東京の自宅のキッチンをSさんが使うので、東京に戻ると私はすぐにキッチンの掃除を始めます。男にしては精一杯きれいに使っていますが、私の視力は今でも2.0あるので、気になるのです。人には見えない汚れもばっちり見えてしまう(笑)・・。
 
 完璧な絶対音感のある人が日常生活で不便なことが多いように、視覚面などの感覚器官が鋭敏であることも幸せなこととは限らないです。ぼんやりとしか見えなかったら、私の心はどんなに平穏なことでしょう。 


ベビーシッターの適正価格とは

 10月7日のノートブックで、アエラ(2005年10月10日号)の「“仕事と育児の末、がんに”の記事に 読者からの反響 痛哭の共鳴手記」を取り上げましたが、きょうはその第2弾です。

 「それからが大変でした。双子なので風邪を交代にひき、病気になるたびに高いお金を出してシッターさんを雇いました(2倍料金の1日2万8000円!)。

 これを読んで、私は最近届いたセコムからのDMを思い出しました。家事サポート、あんしんサポート、トラブルサポートなど、あらゆるサポートを展開するというお知らせで、そのなかにベビーシッターも入っていました。ベビーシッターは、「2時間 6300円(税込)(初回トライアル料金) 2回目以降のご利用につきましては、お問い合わせください。」と書いてあります。

 電話で問い合わせてみました。

 「2時間を超えるとどうなるのですか」「シッターさんは保育士や看護士などの資格をもっているのですか」「毎日同じ人に来てもらえるのですか」「月極などの料金システムはあるのですか」などと幾つか質問しました。
 担当の男性ははっきり言ってとても頼りなく、このサービスは、セコムに警備を頼んでいる家庭専用であること、東京と神奈川の一部で展開を開始、11月に神奈川の残りと大阪、芦屋でも始まるということ、2時間を超えると1時間につき3150円ということ、18時以降は25%増しであることを説明しただけで、後のことは外注先に問い合わせて、折り返し連絡すると言いました。

 しばらくして電話がかかってきましたが、彼が話したのは「お客様が希望する資格をもった人を派遣します」「いつも同じ人というのも可能です」ということのみ。料金のことについては触れませんでした。

 1日4時間、平日5日間シッターを頼むと、一ヶ月で約27万円。これでは、母親が日給13000円もらっていないと元も子もないばかりか、夫の給料の大半が消えてしまうのでは? 少なくともこれでは子育てビジネスであって、子育て支援ではないです。 

 弁護士の相談料が1万円でも、毎日相談するわけではない。ピアノレッスンが一回5000円でもせいぜい週に一回です。しかし、切実に必要な人にとってのシッター代は、牛乳を毎日一パック買うと月5000円、隔日ならば2500円というのと同じ類の出費だと思うのです。

 そう考えると本当に高いです。
 母となったために仕事をやめた女性は、他人に頼むとこんなに高い労働をタダでやったうえに、自分の仕事を続けていたら得ていたはずの収入を失ってきたのだと思います。

 たまたま仕事と両立しているように見える人がいても、実家の近くに引っ越したとか、時間を持て余している親と同居していたり・・・。そこには他人には見えない葛藤も必ずあるはずです。
 
 ユーザーにとっては高いと思う料金も、1時間3150円のうち、幾らがシッターの取り分なるのかな。プロ性をしっかり発揮してもらえれば、有資格者のパートとしては別に高くはない・・・。

 シッターと直接交渉するしかないですね。

 45年前、私が幼児の頃、母は専業主婦でしたが、私の家には低賃金の住み込みの女中さんがいました。今ではよほどのお金持ち以外、夢のような話です。

 ところで、セコムが提供するレギュラークリーニングは、1時間あたり1名、4500円、月2回以上の契約。月2回で9000円ならやってもいいかなと思いました。「お試しで、一回頼んでみてもいいのですか」と尋ねたところ、いいそうです。毎週頼んでも18000円。“ホテル暮らし”が理想である私は、一度試してみようかなと思います。

 1時間でどのぐらい綺麗にしてくれるのかな。

(追記 10月17日)
 このノートブックを読んだ母から、この書き方では、子育てのために女中を雇ったように誤解されてしまうと言われました。父と母が結婚する以前から、祖父・祖母は自分たちの世話をする女中を雇っていて、その頃は住み込みの店員もいたそうです。


若い男女の“乏しい想像力”

 この三連休の間、東京でのレッスンは代講の先生に任せて、京都のマンションにこもっています。夏から引きずっている締切間近の3つの論文にメドをつけ、今月末の学会発表の段取りを決めようと思っていたにもかかわらず、2日目が終わってしまったのに、仕上がったのは1本だけ。かなり焦りが出てきました。

 というわけで、一般の人々の反応(2)のNo.5のアップロードは少し遅れますが、「法律家がこんな引用の仕方をしていてはアカンのじゃないの」というサンプルを出す予定です。鳴り響く音を、子どもたちの表情を言葉にして表現することの限界に感じている私のような音楽家と違って、法律家の書く文章はもっと精緻であるべきです。

 さて、きょう、次のようなニュースが出ていました。
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少子化対策 児童手当7割「有効」 用途に疑問「家計の足し」3割 女性意識調査

 内閣府の「少子化社会対策に関する子育て女性の意識調査」で、少子化対策に効果的な施策として、七割近くの人が児童手当の拡充など「経済的支援」を挙げていることが八日、分かった。ただ、児童手当を受給したことのある人の約三割が「家計への足し」を用途として挙げており、経済的支援の効果に疑問符もつく結果となっている。
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 調査は今回が初めてで、今年二月から三月にかけ、子供を持つ二十-四十歳代の女性四千人を対象に実施(有効回答率は56・5%)した。
 少子化対策で重要な施策について複数回答で聞いたところ、経済的支援措置が69・9%で他を引き離してトップ。次いで保育所などの拡充39・1%▽出産・育児休業や短時間勤務37・9%▽再就職支援36・1%-の順。
 経済的支援の具体的な内容としては、保育料・幼稚園費の軽減67・7%▽乳幼児(例えば六歳未満)の医療費無料化45・8%▽児童手当の金額の引き上げ44・7%▽児童手当の支給対象年齢の引き上げ42・5%-などが多かった。
 児童手当については75・6%が「少子化対策に役立つ」と答えた。ただ、受給経験者の利用目的は「特に用途は決めず月々の家計に足して使う」(30・1%)が最も多く、本来の「子供のミルクやおもちゃ、衣服などの子育て費用」(28・0%)などを上回った。
 児童手当は小学校三年までを対象に毎月第一、二子は五千円。第三子以降には一万円が支給される制度(所得制限あり)。国会では、公明党が来年度から支給対象を「小学校六年まで」に引き上げるとともに、所得制限を大幅に緩和することを求めている。
(産経新聞) - 10月9日2時56分更新
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 児童手当が「家計への足し」になっているのと同様、今、大学の奨学金も「家計への足し」になっています。しかも、その大学生の「家計への足し」ではなく、その大学生の親の「家計への足し」と化しているようですよ。

 若い男女の“乏しい想像力”がおよぶのは、保育料・幼稚園費、乳幼児の医療費、児童手当の金額と支給対象年齢など、近い未来のことだけのようです。本当にお金がかかるのは、子どもが大学受験から大学生の頃。年功序列の賃金制度が崩れ、現在、経済的に苦しい中高年世代が溢れています。体力は昔より上がっているというのに、皮肉な現実です。

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中高年世代、敏しょうに 文科省の運動能力調査

 青少年の体力は落ちているのに対し、中高年層は反復横跳び(20秒間にラインをまたいだ回数)が一部で過去最高を記録するなど敏しょう性が向上していることが9日、文部科学省の2004年度体力・運動能力調査で分かった。
 文科省は「最近の中高年層は、運動の重要性を理解し、日ごろから体を動かしているためではないか」とみている。
 調査は6歳から79歳の約7万3000人を対象に実施。今回は中高年と青少年の運動能力について1985年度と比較するなどして中長期的な変化を追った。
 成人については、35-39歳、45-49歳、55-59歳の3世代を男女別に、反復横跳び、握力、急歩の3種目で比べた。その結果、反復横跳びの平均回数は、いずれも85年度より上昇した。
(共同通信) - 10月9日17時3分更新


子育てのストレスがガンの原因か

 「“仕事と育児の末、がんに”の記事に 読者からの反響 痛哭の共鳴手記」

 普段あまり週刊誌を買わないのですが、久しぶりにアエラ(2005年10月10日号)を買って読みました。美容院で先の“仕事と育児の末、がんに”(9月12日号)を読んでいたのと、この特集は、「事実婚 私たちの満足」(2月14日号)で「最高裁パートナー婚解消訴訟」を紹介してくれた平岡妙子記者が担当しているので。

 そういうわけで、10月10日号のアエラをもとに何回かにわたってこのノートブックを書いていこうと思います。

 夫婦ともに地方出身のため、だれにも頼れず働きながら育児をした結果、夫婦ともにがんになってしまった人の話。

 確かに本当に気の毒ですが、ストレスがあるからといって必ずガンになるとは限らない。

 気の毒と言えば、同じ号で紹介されていた、代議士、佐藤ゆかりさんも気の毒です。90年に母親がガンで、97年に父親が大動脈瘤破裂で、98年に兄が心臓発作で次々と亡くなったのですから。

 「夫婦ともにがんになった」という記事を読んで、育児でストレスがたまるとガンになる可能性が高くなるのだなと思ってしまう人もいるでしょう。でも、私は、子持ちの女性が、自分の健康に気を配る精神的、時間的余裕がないことが一番の問題だと思います。

 「胸に大きなしこりをみつけた」
 どうしてそんなに大きくなるまで気がつかないのでしょう。

 私は2度目の出産で死に掛かって命拾いしてから13年間、「健康はデザインだ」と思って生きてきました。2月に大腸ファイバー、5月に骨密度、大学での一般検査、6月に子宮体・頸ガン、10月にマンモグラフィー、10月か12月に胃がん検査、11月に京都府民の一般検査を受けています。PET-CTを導入した京都の病院もあるので、受けてみようかなと思っています。検査代は高いけれど、私の人生は元気に仕事をするためにあるのですから、必要経費みたいなものです。

 検査で早期発見をしても手遅れになることもある。私の医科歯科時代の一年先輩の胃がん専門医も、早期発見をしてもダメだったという“たちの悪い”ガンにかかって亡くなりました。彼は私に次のように言っていました。「レントゲンと胃カメラを交互に半年毎に受けるのが理想」と。でも、自分が死んでしまいました。

 それでも、検査って大事だと思います。まず何よりも子どもが優先、という日本の子ども優先の家庭観が、どうしても女性の体の健康管理を後回しにしているのです。今回の記事を読んでそう思いました。

 昨日風邪をひきました。まだ少ししんどいですけど、いつもの“秘密の療法”でもう快方に向かっています。この“秘密の療法”によって、私はまず体の不調を他人に気づかれることはありません。

 こんな私でも、自分の体調よりも気になることがあります。それはコンピュータの不調!! 

 現代におけるもう1つの病理です。


親権が“勝利”?

 きょうは講義のない日なので、兵庫県立柏原高校に出前授業に行ってきました。

京都女子大では教員による出張授業が実施されています。
http://www2.kyoto-wu.ac.jp/nyushi/shuccho/index.html
 この制度、高校にはとてもお得。京女の場合、講師への謝礼(名目は資料作成経費)や交通費、授業で配布するプリントのコピー代なども“大学もち”なんですよ。

 6月に京都の高校に行ったときは私だけだったのに、きょうは、東大の地震研究所の人とか一杯来ていて、同時進行で大学の先生が授業をし、生徒たちが興味のある分野の授業を選ぶという形。

 関西大学で民法を教える助教授、伊室亜希子さんという方も来ていました。請負契約が専門で将来を嘱望されている若手研究者だということ。きょうは話をする機会がなかったけれど、私の「最高裁パートナー婚解消訴訟」のこと、知っているかな、と思いました。
http://www.jm.kansai-u.ac.jp/GakujoDb/KENSAKU_PROFILE?hidden_ID=%5D--%5D--%60@&WORD_FLG=0&SerchType=G&AccCount=&Acc_Num=42

 娘が高校生になった今、高校生はとても幼くみえます。10月2日のノートブックで、「仕事は自分が生きている意味そのものだったりする。」と書きましたが、仕事とは自分のもっているものを誰かに与えることであると思っている私には、この“一期一会”って楽しいです。教わるのではなくて、ちょっと真似て、後は自分たちのアイデアでやってほしい。一世代下の彼らが私たちの世代と同じようなやり方をしたら、つまらないから。
 企業にしても職業にしても栄華は長く続かないですよね。彼らが私の世代になったときに最もときめく職業は、今まだ存在しない職業かも。

 珍しく鼻風邪をひき、作るのが邪魔くさいので、河原町のサイゼリアで晩御飯を食べました。高校生と大学生ばかり!
 私がスパゲッティを食べていると、カップルが私のほうをチラチラとみています。男の子のほうは振り返ってみています。たぶん女の子が京女生なのでしょう。「あそこの人、うちの大学の先生・・」なんて、言っているみたいです。京都に来て1年半。四条通を歩いているとたぶん一人ぐらい京女生とすれ違っていることでしょう。悪いことできないなぁ。

 「私は3年後に結婚するつもりやから、それまでは思いっきりやりたいことやんねん」「結婚するとたぶんうまく行けへんやろうな。家庭の味が違うとかでもめると思う。・・」と、隣のテーブルの女の子が話していました。結婚したら、やりたいことができないと思っているんですね。最高裁の裁判相手とのパートナー関係でも、私はやりたいことをやりました。今のパートナーSさんとの関係でも、やりたいことをやっています。もっとどうやったら結婚してもやりたいことができるか、考えればいいのに・・・。

 家に戻ってテレビをつけると、ニュースステーションで「共同親権」のことを取り上げていました。判決当日、毎日新聞で「最高裁パートナー婚解消訴訟」の判決についてコメントした早稲田大学の棚村正行さんが「離婚するとどちらか一方(ほぼ80%が母親側)が親権をとり、親権をとったほうが“勝利”するという今の状況を改善すべきです。」と言っていました。

 親権が“勝利”?
 あげると言われても要らない私には理解できなかったです。

http://wolfgang.exblog.jp/1053482#1053482_1


叔母と姪のような関係

 きょうは久しぶりに娘に会った。
 イタリア旅行のお土産を渡した。ニナリッチの香水「レ ベル ドゥ リッチ2」と、イタリアの少女向けファッション誌。
 ピアノの生徒のママからもらったドルチェ&ガッバーナのTシャツも、「これ欲しい!」と言ったので譲ることに。イタリアで買ったSISLEYのジーンズジャケットも欲しいというので、私が着て飽きたらあげることにした。

 その後、新宿のさくらやに、前から頼まれていたCD・MDコンポを買いに行った。DENONの掘り出し物をみつけたが、シルバーにするか茶色にするかで難航。

「はやくせぇ~」

 それから高島屋でジェラートを食べながら、高校や大学受験のこと、バンド活動や彼氏のことなどを聞き、春から習い始めたドラムのこと、これからの計画などを話して・・彼女はJRに乗って八王子に、私は大江戸線で早稲田に帰った。来週の仕事の準備をしなければならない。明日の朝には京都に移動、午後1時からゼミ、演習、講義と続く。

 たまに会って話をして買い物をする。「叔母と姪」程度かな・・。娘が住む八王子と私の自宅がある早稲田は離れているし、私にも娘にも予定が一杯つまっている。

 娘は10月8日~10日の三連休、友達と京都に来ることになっていたが、友達の都合で取りやめになった。取りやめになったときは残念だなぁ思ったけれど、いざ三連休が近づいてくると、科研の申請書、10月末締切の論文2本、11月上旬締切の論文、30日の沖縄での学会発表の準備などをその3日間で集中してやらないと間に合いそうもないので、ホッとしている自分に気づく。


 友人の占星術師によると、今月の私は私生活が超ハッピーらしい。私にとって私生活とは仕事なんだろうか。大きな宇宙から見れば、私の仕事なんてちっぽけなものだろうけど、私には自分が生きている意味そのものだったりする。

追記(10月5日)
娘からコンポが届いたとメールが来た。

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家族の規模の拡大によるメリットが希薄に

 6月から始めたドラムのレッスンの後、京都・四条の高島屋の地下で惣菜を買って、それを食べながら身支度。久しぶりに京都駅前から23時に出るレディーズドリーム京都号に乗って東京に戻ってきました。

 自然に任していると、寝る時間が2時、3時とだんだんと遅くなっていく私には、たまに23時から“眠る以外やることがない”というのは、リズムを立て直すのに最適。朝6時20分に東京駅前に到着しました。

 さて、20時の閉店間際の高島屋では、柿安ダイニングのサラダ(昼間は1バック400円ほどするものもあります)が大抵3パック525円になっています。京都のデパートは東京と比べると値引き率がいいのです。東京だと柿安ダイニングもせいぜい2割引程度のはず。

 ところが・・・・・昨日に限ってすでに残り2パックしかない!!!。「私1人だと2パックで十分だな。3パックあっても、明日は東京だし、冷蔵庫に入れておいて明日食べるというわけにもいかないなぁ。」などと思案していたら、店員さんがなんと2パックで210円にしてくれました。

 「おおきに!」

 この時刻、まだ阪神は優勝していなかったのに、ホントに「おおきに!」


 昨日の昼は大学で会議があったのでお寿司がでました。(私の大学では昼休みと18時以降に会議が開かれるときはお弁当がでます) 健康オタクの私は、寿司は半分にしておき、会議後に食堂で野菜と鶏肉の煮物、ひじきの煮物、味噌汁(220円)を食べました。夜はお寿司の半分と柿安ダイニングのサラダパック2つ。バスのなかで飲む500mlのお茶ペットボトルは、高島屋の横のドラッグストアで100円で購入。一日の食費はたった530円でした。

 経済学者G・ベッカーは、結婚のメリットを①夫婦の分業によるメリット、②家族の規模の拡大によるメリット、③その他の精神的充足などの結婚特有のメリットの3つに分類しています。そのうちの②が、単身向けサービスの価格低下により希薄になっているとのことです。

 詳しくは、以下の「平成17年度版国民生活白書」を参照してください。

平成17年度版国民生活白書~「結婚の利点」

 1人530円。2人で1060円。夫がお昼に400円のラーメンをすすったところで、後の660円の予算で、どんな夕飯がつくれるでしょう。
 賢く消費する現代女性にとって、子どもが存在しないのなら、結婚における家族の規模の拡大によるメリットなんて、もうほとんどないのです。

 昨晩、私はバスのなかにいました。パートナーのSさんは大学の研究室で泊まりました。
 この続きは、今晩アップロードする予定のコラム10「男女の共同生活とは何か」で。


伊田広行さんの考え方

ジェンダー学者の伊田広行さんは、著書のなかで次のように言っています。

 そもそも民法などは、財産の争いを整理するためにルールをつくったのであって、それだけのものにすぎず、心のあり方(人の生き方)を国家の法律でコントロールしてもらって当然とおもうところがすでに転倒しています。( p.215 「はじめて学ぶジェンダー論」 大月書店)

 結婚も同じで、退会、すなわち離婚の自由があってこそ、結婚もまともな自主的な活動といえるのではないでしょうか。・・中略・・・以上のような考えから、シングル単位的には、できれば仲良くしていきたいが、もし一方が別れたいと考えたら、相手に抵抗するのではなく、それを受け入れるという契約をしておくことが望ましいと考えます(離婚同意書のようなものの相互交換)。( p.218)


 伊田さんの考えと比較して、

 関係を結ぶのもやめるのも自由だけど、法律に縛られない関係をつくっていたとしても、その関係のなかで非合理な、不当な行為が行われれば法の審判にゆだねられるべきであるというのが、パートナー解消婚訴訟の原告である私の主張です。
http://www.partner-marriage.info/hannou_2_1-comment.html
 
 そして、民法が「財産の争いを整理するためのルール」だけであってはならないと思うし、一番問題なのは、「慰謝料」という言葉を使うことからわかるように、ほとんどの法律家が民法を「財産の争いを整理するためのルール」だとは思っていないのに( ひょっとしたら思っているのかしら )、結局物質的なことしか見ていないのではないかということ!

 伊田さんは スピリッチュアル(spiritual 霊的な、精神的の、神聖な、 崇高な、宗教の、教会の)な関係を目指していますが、私は男性とはもっと“情”の関係を築きたいです。彼は理想主義すぎると思うし、どうしても、「婚」ではなく、「恋愛」について考えている風にしか私には感じられないんです。


高校卒業30周年のサプライズ!

 昨日、この夏新調した和服を着て、パートナーのSさんと大阪府立大手前高校卒業30周年記念祝賀会(ウェスティンホテル大阪)に出かけました。私は“京女”の先生っぽくしたつもりだったのに、“祇園の女将”みたいになってしまいました。

 卒業して今年で30年。私は20代後半のクラス会、4年前の関東組同窓会に出席しただけなので、20年ぶり、30年ぶりという友人がほとんど。でも、昭和50年卒の同窓会サイトに本業のサイトをリンクしてもらっているので、そこから辿って「パートナー解消婚訴訟」のことを知っている人もいました。

 http://ohtemae50.s48.xrea.com/

 多くの友人が驚いたのは、私とSさんが現在カップルだということ!同期には高校時代から付き合っていて結婚したカップルも2、3組いるけれど、40代半ばで、しかも同窓会で出会ったのはちょっとしたサプライズなんでしょう。


 「パートナー解消婚訴訟」の相手に一方的に16年の関係をやめるといわれたのが2001年の5月2日。その4ヶ月後の9月1日、関東組同窓会でSさんと知り合いました。私が日経新聞のHさんと話していたところに、「H、久しぶり!」と寄ってきたのがSさんだったのです。私とSさんとは初対面。家に戻って卒業アルバムをみても思い出せない、まったく知らない人でした。
 

 その頃、弁護士が相手側に通知書を送り、地裁への提訴の準備を開始。裁判の間、相手がSさんの存在を知り、「高校のときの同期だから以前からの知り合いだろう。裏切ったのは深見のほうである」という“いちゃもん”をつけてくるのではないかと心配していましたが、結局大丈夫でした。長女も、Sさんの存在を祖母(相手の母親)にも絶対に話さないという約束を守ってくれました。

 「どういう風に親しくなったの?」
 「深見がちょうど自宅を改装しようとしていて、同窓会の後で相談に乗ったんだ」と建築家のSさんは友人たちに説明していたけれど、私は、出会ったその日に「次はこの人にしよう」(笑)と決めていました。

 これは本当です。

 姓が違うので「籍は入れたのか」と尋ねる人や、「入れていない」と言うと「同棲か・・・」と納得する人、「子どもがいれば相続などでもめるから入れん方がええわ」と言う人もいました。大多数の人々の結婚観、男女観はこんな感じでしょう。

 私はどんなに頼まれても誰とも婚姻届など出すつもりはありません。出しても何一つ良いことはないし、出さなくても何一つ不都合はないからです。8月28日のノートブックで、「私の財産を法定相続人である2人の子ども以外の人に譲る」といった内容の遺言を作ったと書きましたが、それもSさんではないですよ。


 老眼のせいで名札に書かれている文字が見にくいと言っている人が多くなりました。
 「今の名前なんて書く必要はないわ。旧姓だけで大きく書けば十分。」と親友のMちゃん。当時大阪御三家といわれ、理科系は半数以上が京大か国公立医学部に進学した名門校でも、事実婚、夫婦別姓はもちろんのこと、職場で旧姓を通称使用している女性もほとんどいません。女性でずっと継続的に働いている人の多くは、医師・薬剤師・学校の教諭・・・。女性の社会進出という面では過渡期だったのでしょうね。

 私が高校のときと同じ姓なので、「深見は独身か」と改めて聞く人がいました。「私はバツ2」と答えると、聞いてはいけないことを聞いてしまって、バツが悪いという顔。2度の出産のときだけ入籍し、離婚した私は、戸籍上はバツ2だから。
 
 Mちゃんは「Sさんは勇気あるわ・・・」と言っていました。“最高裁まで闘う恐い女”と一緒にいたら、明日はわが身」ということかな。
 「あの事件は、私たちぐらいの世代の人ならともかく、今の若い人たちには理解できないと思うよ。」と同じく親友だったEさん。

 生き方や立場は違っても女性たちのほうが共感し合えるのは事実です。その点、たいてい男はアカン、です。出会った日に「次はこの人にしよう」と思ったのは、この人なら説明すれば理解してくれると感じたからでした。たぶん私の勘に間違いはなかったです。

 次は5年後の35周年。新しいサプライズがあるといいなぁ。


微妙・・っていい感じかも

 きょう、「一般の人々の反応(2)」として、以下の法律家4氏の解説に対する私のコメントをアップロードしました。

 水野紀子さん(東北大学大学院法学研究科教授)
 石川博康さん(学習院大学法学部助教授)
 良永和隆さん(専修大学法科大学院教授)
 本山敦さん(立命館大学法学部助教授)

 http://www.partner-marriage.info/hannou_2.html

 パートナー婚解消訴訟に関するネット上の書き込みを紹介した「一般の人々の反応(1)」と合わせてご覧になり、法律婚の拘束、事実婚の現状、男女の共同生活や女性の仕事と出産・子育てについて、皆さんに考えていただければと思っています。

 http://www.partner-marriage.info/hannou.html

  7月13日のノートブックで、私は、水野さんが“「平成16年度重要判例解説」誌上で「微妙」なんて単語を使うの、法律家らしくない感じがしました。”と書きましたが、いろいろと読んでいくうちに微妙に揺れている人のほうがよほどいいと思うようになりました。
 
 アップロードが遅れたのは、イタリアで私のノートパソコンの液晶画面が傷つき使えなくなったためです。おかげさまで、海外旅行保険が降りることになりましたが、ほとんどのものを共有しない私とパートナーSさんが、今度の旅行では7都市も廻るため、1台しか持って行かなかったんです。

 旅行に出かける二日前にイームズ(椅子)を買いました。私はブルーとレッド、Sさんはホワイト(大学の研究室にはレッドのシェルとホワイトのアーム付)。請求書も別々に届きました。


 この続きは、コラム10「共同生活とは何か」(仮題)で。

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