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 このノートブックは、深見友紀子が原告となった裁判・最高裁パートナー婚解消訴訟の補足説明としてスタートしました。裁判の内容を知らないと理解しにくい文章があると思いますので、興味のある方は、下記サイトまでアクセスしてくださいますようお願いします。
http://www.partner-marriage.info/

 2009年以降のノートブックは、「ワーキング・ノートブック」に移転しました。

判決から一年が経った

 パートナー婚解消訴訟の判決が出てからちょうど1年経った。
 今、弁護士たちはこの判決をどのように実務に生かしているのだろう。

 「16年間も男女関係があっても、同居していなくて、経済が別だったら、法律的には赤の他人と同然ですよ」、あるいは「あの事件の原告、X女(私)は、子どもを育てていなかったから負けたのであって、育てているのなら勝てますよ」か。

 そうした判断にどれだけの確信があるのだろうか。
 
 事実婚の実践者たちの多くは、「あの事件の2人は別居で別経済、子どもも男側が育てている、変わった人たち。私たちの“事実婚”を脅かすきっかけにはならない」と胸を撫でおろしたに違いない。
 しかし、自由な関係形成を意図して婚姻を回避しているような内縁(いわゆる「選ばれた内縁」)は内縁の対象外にするという見解もあるらしい。
 http://www.partner-marriage.info/hannou_2.html 石川博康(学習院大学法学部助教授)の解説参照。
 
 「選ばれた内縁」の反対は何?
 「強要された内縁」「余儀なくさせられた内縁」なのか。
 どちらにせよ、「選ばれた内縁」のカップルはあまり楽観していてはいけないのでは? 

 共著「ザ・フェミニズム」(ちくま文庫)のなかで、「夫婦別姓」について上野千鶴子さんと小倉千加子さんは“あほくさ~”と言っているが、この事件のX女、私も、「夫婦別姓」に対して“あほくさ~”と思っていたし、今も思っている女である。だから、夫婦別姓論者とは近そうでいて、恐ろしく遠い。 

 知り合いの多くが私とパートナーSさんに「ベッセイなんですね。」と言う。

 “あほくさ~”
 
 法律家も事実婚の実践者たちでさえも、“近そうでいて、恐ろしく遠い”ことをわかっていないのではないかと思う。この事件に対する理解はそこから始まる・・・。

 まだ一周年。続く判例も当分なさそうだ。