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 このノートブックは、深見友紀子が原告となった裁判・最高裁パートナー婚解消訴訟の補足説明としてスタートしました。裁判の内容を知らないと理解しにくい文章があると思いますので、興味のある方は、下記サイトまでアクセスしてくださいますようお願いします。
http://www.partner-marriage.info/

 2009年以降のノートブックは、「ワーキング・ノートブック」に移転しました。

出産によりパイプラインから外れる危険

 36歳で3人の子持ちである勝間和代さんは、大学卒業後、公認会計士兼コンサルタント→金利のトレーダー→経営コンサルタント→金融機関での調査分析をしてきたのだという。

http://www.wmstyle.jp/archives/2005/01/10_025421.php

 一方、国会議員になった佐藤ゆかりさんは、「私は証券会社で一日18時間働いてきました。日本には仕事と家庭を両立できるシステムはない」とAERAのインタビューで言っていた。

 環境の差か、資質の差か、仕事内容の差か(門外漢には、どうみても同じ経済分野の人だが)、出会った男性の差か、何かよくわからないけれど、職業人としてトップクラスの女性たちの生き方をみてもいろいろだなと思う。

 勝間和代さんは言う。
勝間さん:女性のキャリアに着目すれば、日本は人生のパイプラインシステム(どこからでもやり直せるシステム)が機能していないので、出産でパイプラインから外れるのを恐れるのは当然だと思います。よほどの自信と実績がないと失職の恐れがある。女性が出産してもパイプラインに乗り続ける道具として、「資格」「語学」「若さ」のどれかを持っていないと駄目なんでしょう。ラッキーなことに私はたまたま、出産当時から3つともあったのでパイプラインから外れずにすんだのだと思います。

「資格」「語学」「若さ」か・・。さすが経済界の人! 芸術家なら、「芸大卒」か「コンクール受賞歴」、建築家なら、「学位」か「コンペ受賞歴」だろうな。でも、東京芸大卒の芸術家には卒業以来ずっと失職している人がおおぜいいる。

勝間さん:1ヶ月に15万円は本を買います。でも、みんな、新聞・本などから、一日に2時間くらいは勉強しません?してると思うんですよ。「よくいつ寝ているの?」と聞かれますが、6時間は絶対に寝ています。本にはお金に糸目をつけませんね。アマゾンで買って、ブックオフで売るという流れができています。食費よりもずっと出費としては多いですね。

 私のパートナーSさんは、1ヶ月に7万円ぐらい建築関係の本を買っている。しかもブックオフで売るという流れではないので、研究室と自宅に本とジュンク堂のトートバッグが貯まっていく一方である。最高裁での裁判相手は、古書のコレクターだった。
 私はどんなに疲れていても、連続して6時間も眠ることはできない。

 人それぞれですね。

 「資格」「語学」「若さ」も無く、実績も無かった私が、相手が育てるという条件で子どもを産んだおかげで、出産の後でパイプラインに乗れたのである。
 第一子出産(32歳)前の私の業績は、以下のなかのたった一つだけですよ。

http://www.ongakukyouiku.com/intro.html


授業料上げても設備は悪いままかな

 今日と明日は久しぶりのオフ。この機会に一杯書いていこうと思います。

 資料収集のためベネッセのホームページを見ていたら、「国立大学の入学料、値上げを検討」というニュースが目にとまりました。

 安いから、いろいろなことに我慢ができるのでは?私の前任校富山大学教育学部では、一部の教室を除き、冷房設備がありませんでした。7月も中旬を過ぎると授業などやってられないぐらいの暑さになり、私は例年休講にしていました(笑)。関西楽理研究会の例会は、エアコンが必要な時期には、京都教育大(旧国立)ではなく、うちの大学で開かれます。東京芸大の音楽学部も原則として週末はエアコンが入りません。おまけに、「電力節約のために、2階以内ならば階段を使うように」と書いてある紙がエレベータの前に貼ってあります。ちなみにその建物は4階建て。4階に上がるときだけ使っていいのかしら。

 充実した教育内容はもちろんだけど、冷暖房完備も大切かも!!

 最近の学生たちはみんな贅沢になっているので、6月の初め、エアコンのスイッチを触って、冷風にならないと「送風やわ、ケチくさいなあ」と言います。昨日の京都はとても冷えたので、口々に「暖房はいつから入るの?」と言っていました。

 ドイツ留学から今年帰国して、うちの大学の講師になった、声楽家Mさんの話では「最近までドイツの大学の授業料はタダだったから、20年間いろいろな大学を転々としている人がいたわよ」とのこと。今から30年前、大阪市民の子弟はたった月1000円で大阪市立大学の医学部に通えました。

 少子化対策に関して北欧を真似るのなら、授業料がタダという国のシステムを真似たらどうかしら。

05.11.08 02:51

国立大学の入学料、来年度値上げを検討
 国立大学の入学料の目安となる「標準額」について、来年度からの値上げが検討されていることが7日、わかった。長崎市で開かれた国立大学協会(国大協、会長=相澤益男・東工大学長)の総会で、文部科学省の担当者が「非公式に財務省から値上げを求められている」と明らかにした。
 国立大は昨年法人化され、入学料は各大学が標準額の10%を上限に自由に設定できる。だが、各大学が国から受け取る運営費交付金は、入学料の標準額に基づいて算定されるので、大学が独自の判断で値上げしなければその分自主財源が少なくなる。
 国立大の現行入学料の標準額は28万2000円。入学料はほぼ隔年で値上げされてきたが、02年度のあと04年度の値上げは見送られた。
 一方、少子化対策で私立大の入学料は年々値下げされ、04年度に初めて国立大が私立の平均を上回る「公私逆転」が起きた。04年度は、国立大の方が約2200円高い。
 標準額が値上げされると、国立大側の反発は必至で、年末の予算編成に向けて調整が続きそうだ。


遺伝子が受け継がれない

 自分の年齢を実感するときがあります。
 9月の高校卒業30周年同窓会で配布された同期生の一言メモで「合併後、いわゆる定年が51歳になりました。後2年残り少ない銀行員生活です」と書いてあるのを読んだとき。20年ぶり、30年ぶりで会った同窓生たちの外見が(自分も含めて)様変わりしているよりも衝撃でした。

 定年間近の人がいるかと思えば、私の親友に、昨年48歳で初めて大学の助教授になった女性がいます。彼女は、主婦と研究を両立させて、そのうちその研究の部分が認められたという“よくあるパターン”ではなく、これまで独身。大学教員を10年もやってちょっとくたびれてきた私とは違って、今、新入社員のようにフレッシュです。「女性は35歳が転職リミット、40歳以上は絶望的」といった“週刊誌っぽい”定説は当てはまりません。

 彼女が勤める大学の定年が仮に65歳だとしたら、定年まで勤めたとして勤続年数は17年。22歳から銀行員をしている人はもうすでに今年勤続年数27年目。大学教員の寿命が長いのでは決してなく、後倒しになっているだけなのです。
 私のように25歳で大学をやり通し、社会に出てから大学院に戻り、34歳で修了したような超回り道人間ではなく、ほとんどブランクなく進んでいても、気がつくと30歳、ちょっと欲を出せば35歳になってしまい、出産適齢期があっという間に過ぎていくのです。
 それぞれの人生です。でも、彼女たちの遺伝子は受け継がれません。ほとんどの人は勝間和代さんのようなある意味攻撃的なパワーはもっていないですから・・。もったいないです。

http://www.wmstyle.jp/archives/2005/01/10_025421.php