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 このノートブックは、深見友紀子が原告となった裁判・最高裁パートナー婚解消訴訟の補足説明としてスタートしました。裁判の内容を知らないと理解しにくい文章があると思いますので、興味のある方は、下記サイトまでアクセスしてくださいますようお願いします。
http://www.partner-marriage.info/

 2009年以降のノートブックは、「ワーキング・ノートブック」に移転しました。

伊田広行さんの考え方

ジェンダー学者の伊田広行さんは、著書のなかで次のように言っています。

 そもそも民法などは、財産の争いを整理するためにルールをつくったのであって、それだけのものにすぎず、心のあり方(人の生き方)を国家の法律でコントロールしてもらって当然とおもうところがすでに転倒しています。( p.215 「はじめて学ぶジェンダー論」 大月書店)

 結婚も同じで、退会、すなわち離婚の自由があってこそ、結婚もまともな自主的な活動といえるのではないでしょうか。・・中略・・・以上のような考えから、シングル単位的には、できれば仲良くしていきたいが、もし一方が別れたいと考えたら、相手に抵抗するのではなく、それを受け入れるという契約をしておくことが望ましいと考えます(離婚同意書のようなものの相互交換)。( p.218)


 伊田さんの考えと比較して、

 関係を結ぶのもやめるのも自由だけど、法律に縛られない関係をつくっていたとしても、その関係のなかで非合理な、不当な行為が行われれば法の審判にゆだねられるべきであるというのが、パートナー解消婚訴訟の原告である私の主張です。
http://www.partner-marriage.info/hannou_2_1-comment.html
 
 そして、民法が「財産の争いを整理するためのルール」だけであってはならないと思うし、一番問題なのは、「慰謝料」という言葉を使うことからわかるように、ほとんどの法律家が民法を「財産の争いを整理するためのルール」だとは思っていないのに( ひょっとしたら思っているのかしら )、結局物質的なことしか見ていないのではないかということ!

 伊田さんは スピリッチュアル(spiritual 霊的な、精神的の、神聖な、 崇高な、宗教の、教会の)な関係を目指していますが、私は男性とはもっと“情”の関係を築きたいです。彼は理想主義すぎると思うし、どうしても、「婚」ではなく、「恋愛」について考えている風にしか私には感じられないんです。