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 このノートブックは、深見友紀子が原告となった裁判・最高裁パートナー婚解消訴訟の補足説明としてスタートしました。裁判の内容を知らないと理解しにくい文章があると思いますので、興味のある方は、下記サイトまでアクセスしてくださいますようお願いします。
http://www.partner-marriage.info/

「ナレッジ・ワーカー」は淘汰される

 8月13日
 8月9日水曜日、鴨川の土手で卒業アルバムの写真を撮りました。
 私がちょうど彼女たちの年齢の頃、最初に入った大学での勉強が合わなくてノイローゼになっていました。「若い頃はよかったな」と懐かしがる人がいますが、私にとってはあの頃が一番惨めで地獄だったなぁ。

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 河原町三条のカフェバーで打ち上げをして、頼んでおいた本を取りに四条通のジュンク堂書店に行き、店頭でたまたま『ハイコンセプト 「新しいこと」を考え出す人の時代』(ダニエル・ピンク、三笠書房)という新刊をみつけました。

 思わず引き込まれてしまいましたよ。私の最近の不安や苛立ちの根拠だと思うことが書かれてあったからです。

 「農耕の社会」から、「工場労働者の社会」、そして「ナレッジ・ワーカーの社会」へと変化し、次は「ハイコンセプトの社会」、答えのない時代を生き抜く能力、物事に意味を付加できる能力、大きな全体像を描く能力が必要とされる社会が来る。

 自分が音楽教育の「ナレッジ・ワーカー」に過ぎないことや、同業者のなかに自分たちが「ナレッジ・ワーカー」であることに気づいている人がほとんどいないことに私は苛立っています。
 そして、「ナレッジ・ワーカー」になりたい人を応援する気になれず、その結果、指導力の乏しい教師だと思われ、それに対して反省する気持ちがまったくなく、かといって、自分が「ハイコンセプト」の社会を生き残れるかどうか非常に不安に思っている・・・・・最近陥っている辛い状態の謎が解けたような気がしました。

 「よその国、特に途上国にできること」は避ける。
 「コンピュータやロボットにできること」は避ける。
 「反復性のあること」も避ける。
 今の義務教育で教えられているようなことは、メモリチップにおさめたらせいぜい100円分の価値しかない。
 「指導要領」があるようなものは、なかでもいちばん先に淘汰されるだろう。

 「ナレッジ・ワーカー」の代表格、弁護士や会計士のやってきた仕事も、コンピュータがやれるようになっていて、この改革を生き残れる弁護士というのは、データベースやソフトウェアにはできない非常に複雑な問題に取り組むことができる人たちだけになるらしいです。

 「最高裁・パートナー婚解消訴訟」の弁論が終わった日、担当弁護士が「深見さん、次は弁護士を雇わないで自分でやりますよね。」と笑いながら言いました。次があるかどうかわからないけれど、「もちろん! 」と内心思っています(笑)。


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